新しい視力回復トレーニングとして、「ガボールパッチ」というものが話題になりつつある(?)ようです。
詳しくは東洋経済オンラインの記事で紹介されていますので、興味のある方はこのページ最下段のリンク先をごらんくださいね。
そもそもガボールパッチとは、どういうものなのでしょうか?
また、本当に視力が回復するものなのでしょうか?
ガボールパッチは、ホログラフィーの発明で1971年にノーベル賞を受賞した「ガボール・デネーシュ博士(英語読みデニス・ガボール)」からきているそうです。
どんなものか見てみたい方は、記事最下段のリンク先からご覧ください。↓
様々なホログラフィーの応用から、このぼやけたような縞模様が考案されたそうですが、これを見ることで脳の視覚機能を改善するらしいです。
直接近視に影響があるものではないようです。
まず「脳の機能を向上させて視力を回復させる」という考えは、ガボールパッチ以外でも提唱されてきました。
前のブログ記事でもご紹介しましたが、3D画像や速読による視力回復も、もともとは脳の機能の向上で視力回復を図っていました(なぜか最近は変わっていますが)。
人間は目だけで物を見ているわけではなく、最終的には脳で見ているので決して間違いではないと思います。
しかし、近視はそもそもピントが合っていないから、見えにくさが生じているわけで。
脳はあくまでも、網膜に映し出された映像を見て判断しているのですから、ぼやけた映像を脳が補正するという話は聞きません。
それができるなら、そもそも屈折異常による視力低下は発生しないことになりそうですが・・・。
ピントを合わせないままに、カメラの画素数を100万から500万にしたとして、はたしてクリアに映し出されるものでしょうか?
また、今回の記事を見ていると、ガボールパッチも結局見る距離が近すぎです。
これでは少なくとも遠方視力の回復にはなりません。
記事中で「読書のスピードが上がった」とありましたが、これは逆に近視化が強くなったことが考えられます。
特に老眼傾向の人が近くが見やすくなるということは、近視傾向が強くなったことを示している証拠。
老眼の一番の改善方法は、近視になることですからね。
遠方視力の回復には、効果が期待できるとは考えにくいものだと思います。
脳を鍛えるのは悪いことではないと思いますが、そのために近視を進行させるような方法を選ぶのは、???ですね。
ただし、老眼の進行抑制には効果が期待できるかも!?ですが、老眼はそもそも老化現象なので、効果も限定的だと思われます。
もし近視の人がガボールパッチを見るトレーニングをするならば、5m離れたところから見るようにしましょうね!
参照
東洋経済オンライン「1日3分!視力を回復させる「根拠のある方法」」
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