昔、日本はタバコ天国ともいえる状況がありました。
覚えている方も多いと思いますが、昔は電車・新幹線・飛行機等の座席で普通にタバコ吸ってましたね。
これをうちに居る、人一倍臭いに敏感な中学生に話したら「最悪!!!」と言ってましたwww
しかしそれも時代の流れか?健康志向の高まりか?徐々に変化してきます。
昭和41年だと男性の83%が喫煙者だったようですが、平成30年にはそれが27%と大きく減少。
現在では吸っている人の方が少数派となり、愛煙家の皆さんは肩身が狭い時代ですね。
かく言う筆者も昔は喫煙者でしたが、15年ほど前に禁煙してその後1本も吸っていません。
タバコを吸っていた時、毎年冬に風邪をひくと必ず喉が腫れて声が出なくなっていました。
でもタバコをやめてからはかなり解消されたので、それだけではないですがタバコをやめて良かったと思います。
そんなタバコの影響ですが、今週タイトルにある「受動喫煙で小児の近視リスクが上昇」というニュースがありました。
ただ内容が少々わかりづらいので、詳しく解説していきましょう。
〇概要
まずこれは日本でのデータではなく香港の6~8歳を対象としたもので、タバコの副流煙が目に与える影響を調査したものです。
内容は以下の通りです。
・調査期間 2015年~2021年
・人数 12,960人(※データ不備によりここから444人は除外)
・内容 保護者への検証済みアンケート及び眼科検査・身体検査
・家族に一人以上喫煙者がいるグループと、いない又は家では吸わないグループに分類
・参加者のうち副流煙の影響があったものは4,092人(32.4%)
・非喫煙グループより喫煙グループの方が屈折度数で0.07D悪化、眼軸(眼球の長さ)が0.05㎜伸びていた
・1日あたりの喫煙本数が10本増えるごとに、屈折度数が0.07D悪化・眼軸が0.04㎜伸びていた
・喫煙グループは非喫煙グループよりも近視発症年齢が2か月ほど早く、喫煙本数10本増えるごとに1か月さらに早まった
大体こんな結果のようです。
〇有意な差ではあるが・・・
それではここからは結果の数値を踏まえて解説と感想をお話していきましょう。※感想は筆者のものです。
まず屈折度数の変化が0.07Dということで、例えると非喫煙グループが-1.00Dだったとすると喫煙グループは-1.07Dだった、ということでしょう。
数値だけで見るとそんなに大した差ではないように見えます。
眼軸長も0.05㎜の違いなので、こちらもそこまで大きな差ではないように感じました。
誤差とか個人差の範囲内と言われても納得しそうな感じです。
近視の発生にはその他の要素(遺伝的・生活内容的)もかなり大きく影響が考えられるので、どこまでタバコの影響なのでしょう?
ただ、一つ気になったのは喫煙本数の増加と数値の悪化です。
要はヘビースモーカーの人がいる家庭に育った子ほど、近視になりやすい・進行しやすいというのはあるのかも?と思いました。
どうしてもタバコがやめられない人は、せめて子供の前では吸わないようにしてはいかがでしょうか?
今回の調査とは別の話になりますが、タバコはその他にも目に色々な害があると言われています。
タバコを吸うと血管の収縮が起こる為、血液量が減少し酸素不足が発生します。
妊婦さんには胎児の発育に悪影響があり、その場合に遠視を発生しやすくなるとも言われています。
遠視は眼球が小さいことが主たる原因ですので、子供の発育不良は一つの要因となるでしょう。
血液量の減少により毛細血管・網膜視細胞・神経線維の障害が発生してしまうと、
「緑内障」⇒視野障害進行リスクが2.2倍増加
「白内障」⇒1日20本以上の喫煙で2~3倍増加
「加齢黄斑変性」⇒1.7~3.3倍増加。1日20本以上の喫煙者の5年後発症率は5.2%という報告もある
といった眼病のリスクが上がります。
ご存知の方も多いと思いますが、タバコの害は主流煙よりも副流煙の方が高いと言われています。
子供が自分でタバコを吸うことは今の時代かなり稀な話でしょうから、周りの大人の吸っているタバコからの副流煙がメインでしょう。
つまりお父さん・お母さんの配慮がとても重要だという事です。
家庭内でも分煙をしっかりして、子供の前では吸わないことを徹底すれば、影響はかなり抑えられるのではないでしょうか。
もしくはこれを機会に禁煙してみるのも良いかもしれませんよ?
自分のためではなく、子供のためと思って禁煙すればうまくいくかも!?
あとは歩きタバコ!あれは即刻止めてください!
特に子供の近くでは顔付近にタバコの火が来ることも多く、もし万が一目にでも入ったら失明しかねません。
歩きタバコはダメ!ゼッタイ!
〇まとめ
今回の調査結果は、個人的には「影響があるともないとも何とも言えない」というのが正直な感想です。
やはり普段の目の使い方や親御さんの目の状態によって、子供の近視発生率は大きく変わります。
喫煙の影響がどこまであるのか?を判断するのは非常に難しいのではないでしょうか。
また、研究グループからも「喫煙者が父親か母親か両方か」というような喫煙習慣を正確にとらえられていないような話もでているそうで。
子供と接する機会多い方が喫煙者だった場合とそうでない場合で、結果が変わる可能性も否定できません。
でもそこまで綿密な調査は中々困難でしょうね。
あくまでも一つの可能性の話として「受動喫煙により近視が発生したり進行が早くなるリスクが上がるかも」という事を知っておくレベルで良いのではないかと思います。
「禁煙したいけどやめられない!」という人には、きっかけの一つにでもなれば良いですね。
ちなみに筆者は次のような感じで禁煙しました。
・禁煙していることを誰にも言わずコッソリやる
⇒「あれ?最近タバコ吸って無いですか?」と言われて”フフン!”と思う
・敢えていつでもタバコを吸える準備をしておく
⇒ 「いつでも吸えるから今はいいや」と思って先延ばしにする
・風邪ひいてしんどかった時を思い出す
⇒ 声が出ないと仕事できず、周囲の人に多大なる迷惑をかけ冷たい目で見られる
どなたかの参考になれば!
参照:
時事メディカル「受動喫煙で小児の近視リスクが有意に上昇」
全国保健協会コラム「第4回 喫煙と目~喫煙が目に与える影響とは?~」
京阪視力回復アカデミーでは禁煙指導はさすがに行なっておりませんが、近視の進行予防や視力回復トレーニング指導は行なってます。
子供の近視は進行が早く、半年~1年で1.0から0.2位まで低下するのは、決してまれな話ではありません。
また、実際の視力回復トレーニングの体験もできますので、子供さんができるかどうか不安!という方も一度ご相談ください。
ご希望の方は
・【フリーダイヤル:0120-897-449までお電話】
※スマホの方は↑タップで電話がかけられます!
上記いずれかの方法でご予約の上ご来所ください!
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