2022年1月に「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)2022」が開催されました。
これは経済産業省が開催する「次世代のヘルスケア産業の担い手を発掘・育成するため、新たなビジネス創造にチャレンジする企業を表彰するビジネスコンテスト」だそうです。
今回で7回目の開催とのことですが、今回の無ビジネスコンテスト部門のグランプリを獲ったのが今回ご紹介する【視力に代わる感覚デバイス「SYN+(シンプラス)」】です。
筆者も今回初めて知ったのですが、これはちょっとスゴイかも!?というコトでご紹介したいと思います。
視覚障碍者や強い弱視など、視力が得られない方が「視えるようになる」とまではできないようですが、空間把握ができるようになり、「どこに何があるか」「距離感はどのくらいか」といったことがわかるようになるそうです。
※以下の画像は動画のスクショです。
ペットボトルのラベルの文字までは見えないようですが「テーブルのどこにどういう形・大きさのものがあるか?」という事はわかるようになっています。
そして実際の視覚障害を持つ方々に協力してもらい、効果を確認しています。
↑この画像の方なんて、全盲なのに箱のサイズまでわかっているとか、もう見えているのとそんなに変わらないレベルですよね。
現在は開発途中ですが、2023年以降の一般発売を目指しているようです。
その他の機能的には「見たテキストの読み上げ」「見た映像の記録」「サポーターとの視野共有・会話」など、結構色々な機能も備えています。
これらの機能はアプリでの対応もあるようなので、アプリアップデートで新たな機能追加などもありそうですね。
この商品のプレゼン動画を見ましたが、試作機で検証中の視覚障害の方が一人で白杖なくても普通に歩けたり、向かいのテーブルに置いてある皿を指さしたり、と「実際は見えてるんじゃないの?」と疑うレベルで分かっていました。
これならかなり健常者と変わらないレベルで生活できそうです。
大人になっての弱視は、もうほとんど治せる見込みはありません。
京阪視力回復アカデミーにもたまに成人の弱視というご相談がありますが、あまり良いお話はできないのが現状です。
そのため幼児期の弱視は素早く手を打って、しっかり治しておくのが最良なのは言うまでもありません。
ただ発見が遅れたり後天的な視力障碍などは、なかなか完治が難しいもの。
でもこの「SYN+」が期待通りに完成したら、弱視の方の生活は一変するといっても過言ではないように思います。
あとは細かい状態(外傷によるもの・眼球振盪があるetc…)にどこまで対応できるのか?というところでしょうか。
且つ失礼な言い方ですが「きちんと発売されるかどうか?」という点も気になります。
開発中止・発売停止という可能性もないとは言えませんからね。
そこはメーカーさんに頑張っていただきたいです。
今後も続報が出たらまたご紹介したいと思います。
もっと詳しく内容を知りたい方は、こちら↓の動画をご覧ください。
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