視力回復や近視の発生・進行予防には、普段の目の使い方の見直しと環境整備が必要不可欠。
これ無しには視力回復も近視の進行予防も到底不可能です。
特に子供の視力回復・近視予防にとっては、視力回復トレーニングと併せて両翼と言っても良いです。
しかし最近ネットで視力回復関連のサイトを見ていると、いまいち目の使い方の改善が提唱されていないように感じます。
目の使い方改善無しに視力回復を達成しようとするのは、食事・おやつの食べ方や内容の見直しをしないダイエットと同じ。
皆さん「わかっちゃいるけどやめられない♪(古い)」という点かとは思いますが、再確認の意味も込めてお話していきましょう。
〇改善その1 スマホとの付き合い方
ここ最近の近視増加要因として挙げられるのは、やはりスマホです。
とくに低年齢のスマホ利用は年々増加しています。
内閣府による「令和4年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(速報)」を基にお話します。
まず子供が専用のスマホを持っている割合ですが、グラフの青色部分が子供専用のスマホを持っている率です。
筆者が注目したのは7歳・10歳・12歳時点で、数値ががグンと上がること。
これは”私立小学校入学”・”塾通いスタート”・”中学入学”というタイミングなのではないでしょうか。
推測ですが電車等による一人での移動が生じることで、連絡手段の確保という必要が生じた結果じゃなかろうかと思います。
そして子供が自身専用のスマホを持つ事で、必然的に利用時間も増加します。
中学生時点で平均利用時間は3時間超え、高校生では平均5時間超えです。
こちらも7歳・10歳・12歳時点で数値がグンと上がっていますが、これは当然のことでしょう。
でも保護者の皆さんも子供のスマホ利用を完全にフリーにしている訳ではありません。
しかし、その内容で気になったのが「利用時間管理」の割合。
よくある課金問題などにより、その辺の管理はしっかり出来ているようですが、利用時間管理になると小学生83.3%・中学生68.5%はまだしも、高校生27.2%というのは非常に低い数値です。
中学生から高校生に欠けてスマホ利用が実質制限なし解禁!になるところが多いのでしょう。
この利用時間の中には新型コロナの影響によるリモート授業の増加などがあります。
こうした利用は仕方ないとしても、実質使用がフリーになればその他の時間も増加します。
改善ポイントとして最重要なのは「その他の時間」です。
「その他の時間」で多いのは、やはりゲームと動画視聴です。
・動画視聴割合 小学生68.6% / 中学生85.7% / 高校生94.4%
・ゲーム利用割合 小学生64.7% / 中学生70.4% / 高校生70.8%
この2台巨頭(!)を何とかしないと、視力は下がる一方と言っても過言ではないのではないか?という位。
まずは利用時間を可能な限り最小限にすること。
全く一切利用しないというのは今の時代、非現実的です。
きちんとルールを設定し、それを守って利用する。
理想は動画・ゲームそれぞれ1時間以内に収めるのが良いですね。
そしてかならず間に目の休憩を入れる事。
動画系なら1本見るたびに休憩をとるのがベストで、長いものは15分くらいで一時停止して目を休めましょう。
ゲームはオンラインで他の人と一緒にやると中々休憩を入れにくいと聞きます。
ただずーっと延々対戦(?)しているわけではなく、途中インターバルというかインターミッション的な時間もあるハズです。
そこでしっかり休憩をとるようにしましょう。
対戦相手も一緒に目を休めるようにすれば一番ですよ!
そしてもう一つは距離を離すこと。
目に近ければ近いほど視力低下の恐れは高まります。
最大限距離を離して使う事。
画面が小さいものは離すと見えにくくなりますので、距離をとれるようにするためには
スマホ << タブレット << ノートパソコン << デスクトップパソコン << テレビ
という感じで利用するのが望ましいですね。
こんなこともあるので、京阪視力回復アカデミーに通っている子供さんで任〇堂スイッチをする子には「なるべくテレビの画面でやってくれ」と言っています。
コントローラーについている小さい画面では、距離が近すぎて目に相当な負担がかかるでしょう。
友達とするときなんかはテレビでは難しいかもしれませんが、一人でするときなどは特にテレビでやるようにお話しています。
スマホゲームをテレビでするのは難しいかもしれません。
しかし動画視聴ならスマホでしかできない訳ではありませんよね?
なるべく大きい画面の端末で、なるべく距離を離して見るのが基本です。
そして夜の遅い時間の端末利用は、極力避けましょう。
ブルーライトの影響として言われているのが「体内時計を狂わせる」ということ。
眼への負担は色々な研究によりそれほどではないことがわかってきましたが、遅い時間の光で睡眠障害などは懸念されています。
このことは眼科医会他から出された声明で言われている事でもありますので、最低でも寝る1時間前に・理想は2時間前にはスマホの利用は終了しておきましょう。
〇改善その2 机回りの環境整備
小中高大などの学生さんにおいては勉強の時間を欠かすことはできません。
ここでも大事なのが時間と距離という事はスマホと同様です。
その中でも見る距離に関しては「机・椅子の高さ」が重要です。
小さいお子さんが大人用のテーブルに座れば、圧倒的にテーブルが高く目の付近に来ます。
その状態で見るのは物凄い至近距離で見てしまう事になります。
そこで子供の身長に対して、机・テーブルと椅子の高さを調節しましょう。
目安は「机・テーブルの高さがひじに高さにくる」です。
机の高さ調節は難しいかもしれませんが、椅子の高さ調節・ザブトンやクッションを敷くといった調節でもOK。
椅子が高く足が床につかない場合は、足を置ける台を置くのが理想です。
ソファのフットレストやオットマンなんかも利用できると思います。
本でもスマホ・タブレットでも子供は自分の手に持たせて見ない方が良いです。
というのも子供の腕は短いので頑張って伸ばしてもあまり距離は取れませんし、そんなずっと腕を伸ばしたままでは余計に疲れます。
机・テーブルの上でブックスタンドやスマホ/タブレットスタンドに置いて、しっかり距離をとれるようにしましょう。
その意味ではソファに寝ころんで見るのはもちろんのこと、ソファに座って見るのもNGです。
だって手に持って見ないといけなくなりますからね。
必ず机・テーブルに座って見ることを心がけましょう。
〇改善その3 照明に注意
昔は良く「暗いところで本を読むと目が悪くなるよ!」なんてことを言われました。
しかしこれ、実は暗いのが原因ではないのです。
人間の目は明るいと事は瞳孔が小さくなり、暗い所では瞳孔が大きくなります。
(画像出典:参天製薬HP:虹彩と瞳孔の不思議 https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/eyecare/wonders/iris.jsp)
瞳孔とピント調節の筋肉である毛様体筋は、交感神経・副交感神経の支配を受けています。
瞳孔を大きくすることと毛様体筋を弛緩させるのは交感神経。
瞳孔を小さくすることと毛様体筋を緊張させるのは副交感神経。
室内や机上を明るくしすぎて瞳孔が小さくなると、毛様体筋も同様に緊張しがちになり目が疲れやすくなります。
逆に暗くて瞳孔が大きくなると、毛様体筋は弛緩して目の疲れは減っていきます。
つまり目にとって負担が少ないのは、むしろ暗い所なのです。
あくまでも一例ですが、東日本大震災直後に電力不足が問題詩と言われていた頃。
室内の照明を消したり本数を減らしたりして対策をとっていたことを覚えている方も多いでしょう。
そこで「なんか前より目の疲れが楽になったような気がする」という方、筆者の周りには多かったです。
これも「明るくしすぎが目の負担になる」という事だったのかもしれません。
ただし暗いと見えないので目を近づけてしまい、それが目の疲れとなって視力低下を招くことはあります。
そのため、暗くしすぎるのも逆にNGです。
30㎝離して文字が見えにくくなるのは暗くしすぎなので注意してください。
見えにくさは「テキストサイズ」「行間」「漢字の多さ」「ページサイズ」により変わります。
子供用のひらがなが多く文字も大きい絵本などは暗くても見えにくさは生じにくいです。
しかし辞書や文庫本といった文字が小さく行間が詰まって漢字も多いものは、明るさが足りないと見えにくくなるでしょう。
つまりこうした見えにくさが出やすい状況のみ明るくして、その他の状況では明るさは弱めにしておくのがベストです。
その意味ではデスクスタンドを有効活用するのが一番やりやすいのではないでしょうか。
デスクスタンドも明るさが調節できるものが理想です。
雑誌のグラビアは明るさ弱め・辞書引くときは明るさ強め、という感じが良いですね。
デスクスタンドを使用するなら、部屋の照明は多少暗めで問題ありません。
食事中や家族とおしゃべりするときにまで、昼間のような明るさは不要ではありませんか?
リラックスする意味でも、少し照明を落とし気味にしてみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか?
京阪視力回復アカデミーに通っている皆さんでは「全部聞いた」というお話ですが、他では結構知らない方も少なくありません。
これ以外にも改善点はいくつかありますが、それはまたの機会にしましょう。
まずはできる事から改善を始めて、視力低下予防をしっかりやってたいものですね。
学校検診で視力低下がわかった方。
視力回復や近視の進行予防は、対策を始めるのが早ければ早いほど、その効果を発揮します。
「まだBだから黒板も見えるし大丈夫?」こんなことを考えていると、来年にはCもしくはDになる可能性大!です。
気になる方は京阪視力回復アカデミーまでご相談ください。
ご希望の方は
・【フリーダイヤル:0120-897-449までお電話】
※スマホの方は↑タップで電話がかけられます!
上記いずれかの方法でご予約の上ご来所ください!
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