京阪視力回復アカデミーに通っている小学4年生の子。
オルソケラトロジーを使用しながら、近視の進行予防・目の疲労回復・目の状態チェックを兼ねて、視力回復トレーニングを行なっています。
オルソケラトロジー使用歴は1年半程。
ある日、いつものように視力回復トレーニング後にオートレフラクトメーターで目の状態を確認しようとしたところ、モニターに映る目の中央あたりに白く光る点がありました。
もちろん、今までそのようなものはありません。
”これは何だろうな~”と思いつつ、本人に「目の痛みなどはない?」と聞きましたが「ない」とのこと。
「最近見えにくい事とかない?」と聞いても「ない」とのことでしたので、その日はそのまま終了。
そしてまた後日にオートレフラクトメーターで状態チェックをしたところ、前回と同じく白く光る点がありました。
これは流石に何かあると思い、お母さんにもモニターを見ていただいて、「もしかしたら目に傷が入っているかもしれないので、なるべく早めに眼科に行くように」とお伝えしました。
すると、やはり角膜に傷が入っていた、とのこと。
もちろん傷が治るまではオルソケラトロジーは中止です。
ただ幸いなことにそれほど深い傷ではなかったようで、1週間程の点眼で治りました。
お母さんからは「私は全く分からなかったので、発見してくれてありがとうございました」とのお言葉をいただきました。
厳密に言うと、今回の傷がオルソケラトロジーレンズによるものかはわかりません。
一般的なコンタクトレンズでも同様の事態が発生する可能性はあります。
ただ、一般的なコンタクトレンズとは違って、オルソケラトロジーは就寝中に装着して起きたら外す、という使用法です。
そのため、寝ている間に無意識に目をこすったりすると、目に傷が入ってしまうなどの恐れが高くなってしまいます。
日本コンタクトレンズ学会による「オルソケラトロジーガイドライン」にも【原則二十歳以上、二十歳未満は慎重処方】と記載されています。
万人に必ず起こるものではありませんが、こうしたリスクを事前に確認したうえで、オルソケラトロジーを行なうかどうか判断していただければ、と思います。
参照
大鹿哲郎 平岡孝浩(筑波大学)「オルソケラトロジーが小児期の眼軸伸長に及ぼす影響に関する研究」
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