「メガネをどのように使っていくか?」
視力回復や視力低下予防を考えている方には、非常に悩ましい問題のようで、こちらへのご相談も後を絶ちません。
昔は眼科やメガネ屋さんなどで「メガネはかけたり外したりすると良くない!」と言われたような話もよく聞きましたが、最近はあまり聞かなくなってきました。
ネットで検索しても、そんな話はほとんど出てきませんでした。
近視の場合になりますが、日本眼科医会HPでも、メガネのかけ外しはOK、と書かれています。
ただし【日常生活に不自由がなければ】というのが前提です。
見えない時はメガネをかけた方がよい、とも書かれています。
このような意見は、私たちも全く同感です。
軽い近視の人であれば、手元は問題なく見えていますから、そんな時までメガネをかける必要はありませんからね。
しかし、ネットの中にはこんな意見もあります。
「メガネをかけたり外したりしようが、かけっぱなしにしようが、子供の場合はどっちにしても近視が進むんだから、別にどっちでもいい」
これはハッキリ言って違うと思います。
子供の場合は眼球の成長期によって眼球のサイズが大きくなっていきますから、近視が進んでしまうのは、それはさすがに否定できません。
進行自体は仕方ないとしても、「どのくらいまで近視が進むのか」「いつ進行が止まるのか」という点においては、メガネの使い方によって変わると考えています。
近視のメガネは基本的に、遠くを見やすくしています。
これは「近くはピントが合いにくいメガネ」でもあり、近くを見るときには目の筋肉によるピント調節が必要になるため、目への負担が増加してしまいます。
目の負担増加は、近視の進行原因の一つとして、広く言われています。
現に遠く用のメガネで近くを見る時の負担を軽減させるために、「MCレンズ」というものを推奨している眼科さんもあるくらいでして。
※現在MCレンズに関しては、製造が中止されているようです。(2019年3月追記)
近視が進行する原因を増やすことは、例えば本来ならば視力0.1で進行が止まるものを、視力0.05まで悪化させるようなもの。
避けるべき話だと思いますけども、「視力0.1も0.05も変わんねーよ!」という人にとっては、どうでもいい話なのでしょうか。
ちなみに0.1と0.05では、見える距離が2.5m変わります。
0.1では5mから一番大きな”ワ”は判別できますが、0.05だと2.5mからでないと判別できません。
これはかなり大きな差だと思いますよ。
京阪視力回復アカデミーにご相談に来られた方には、ほぼ必ずご説明するのですが、我々は「メガネをかけたら視力が悪くなる」とは考えていません。
メガネをかけること自体が悪いのではなく、レンズの度数に見合っていない使い方が悪いのです。
「遠くが見やすいメガネで近くを見る」「近くしか見えない弱いメガネで遠くを見る」これはどちらも良くありません。
日本眼科医会のサイトにもあるように、近視が軽い人はメガネは遠くを見る時だけかければOK。
近くも見えない人は、遠く用のメガネで近くを見るのではなく、近く用の度が弱いものを作成して、使い分けをする。
これが一番ベストな使い方だと、我々も考えています。
参照:日本眼科医会HP