児童生徒の近視実態調査の結果が公表されました。

令和3年度に文科省が初めて児童生徒の近視実態調査を実施しました。

今まで毎年春(学校によっては秋も)に行なわれる身体検査で、身長・体重などと一緒に視力は測定してきました。

しかし、視力ではなく近視の調査を全国的に行なったのは初めてのことです。

 

視力測定だけでは近視?乱視?遠視など、詳しい目の状態がわかりません。

そのためこの近視実態調査は非常に興味深い所。

今回はこの結果をピックアップしてご紹介しましょう。

結構細かいデータもありますので、気になる方は最後にリンクを貼っておきますので、そちらをどうぞ。

 

調査の概要は以下の通りです。

〇調査対象 : 各都道府県へ参加を希望した全29校の小中学校

〇調査人数 : 8,333名

〇調査内容 :
①裸眼視力・矯正視力 ※370式視力測定法にて実施
②レフラクト・ケラトメータによる球面屈折力(※いわゆる近視の度数)・円柱屈折力(※いわゆる乱視の度数)・乱視軸度・角膜曲率半径etc…

③眼軸長・前房深度・水晶体厚・角膜厚

④アンケート集計

 

まず裸眼視力の結果ですが、これは毎年の学校保健統計調査で見られる数値に近いものが出ているようです。

学年が上がるにつれて、裸眼視力が低下していく傾向ですね。

この調査でも、裸眼視力が1.0は小学1年生では男女平均約79%なのに対し、中学3年生では男女平均約39%です。

逆に裸眼視力0.3未満になると、小学1年生は男女平均約1.4%ですが、中学3年生では男女平均約30%でした。

 

更に見ていくと、男子よりも女子の方が視力が悪くなりやすい傾向が出ています。

小学校2年生くらいから男女で差が付き始め、中学3年生では裸眼視力1.0は男子が42.46%・女子が35.14%、裸眼視力0.3未満だと男子が25.52%・女子が35.61%となっています。

男子と比べて女子の方が身体の成長期が早く来るのが要因では?という声もありましたが、この調査結果に興味深いデータがありました。

 

アンケートで日常生活における様々な設問に答えてもらっています。

「1日のテレビ視聴時間」「メガネ・コンタクトの使用」「平均起床・就寝時間」「スマホ・PCの使用時間」などなど。

こうした設問の中で、男女でかなり違ったのが「屋外利用時間」でした。

 

まず「休み時間の屋外利用」という設問では、【ほとんど出ない】と答えた男子が48.54%に対し女子は72.26%と、女子の割合が高くなっています。

さらに「授業・休み時間以外での屋外利用時間」で【30分未満】と答えた男子は29.21%に対し女子は51.28%と、こちらも女子の方が高い割合です。

その他、スマホやPCの利用時間などは、男女でここまで大きな差は見られませんでした。

 

近視の予防には、1日2時間以上の日光を浴びることが望ましいと言われています。

そして屋外に行けば近くを見る時間が減り、且つ遠くを見る時間も増えます。

これらの違いがでている結果かもしれませんね。

 
視力回復見込みチェック&体験トレーニング
 

屈折度数の変化と眼軸長の関係にも興味深いデータがありました。

小学1年生の平均眼軸長が男女で22.65mmなのに対して、中学3年生では男女平均24.39mmと、約2mmの延長が見られました。

眼軸長1mm延長すると、およそ屈折度は-3.00D悪化に相当します。

そのため、眼軸が2㎜延長していると屈折度は-6.00D悪化しているのが通常です。

 

でも、乱視も含めた屈折度は小学1年生の男女平均が0.09Dなのに対し、中学3年生の男女平均が2.10Dと、およそ-2.00Dしか悪化していませんでした。

これは何故なのなのでしょうか?

ここで水晶体の厚さのデータを見てみると、小学1年生の男女平均が3.59mmに対し、中学3年生の男女平均が3.41mmと、水晶体が少し薄くなっているのです。

 

眼軸の延長で近視が悪化するところを、水晶体が薄くなることで補正していると考えられています。

この話は前々から言われていたことでしたが、今回の調査でも裏付けられた形ですね。

ただし、水晶体の厚みは小学生までは年々変化が見られますが、中学生になるとあまり変化が見られなくなっていました。

そのことから、水晶体の厚みによる近視の進行予防効果は、中学生以降はあまり期待できないようです。

 

最後にもう一つ気になったデータをご紹介します。

それは矯正器具の使用で「コンタクトレンズのみ使用」というもの。

小学生まではほとんど0でしたのに、中学生になると徐々に表れ始めて、中学3年生で約2.5%になっていました。

 

この数値は高校生・大学生になると、更に上がっていくことが予想されます。

でも、コンタクトレンズはメガネよりも目へダメージを与えやすいもの。

1日の装用時間は極力短くするのが理想的です。

 

裸眼である程度見える人なら良いのですが、0.1以下で手元すら裸眼では見づらい人は、せめて帰宅後メガネに変えた方が良いです。

そういった意味で、コンタクトレンズしか使わないというのはかなり気になりますね。

 

 

ちょっと長くなってしまいましたので、最後に軽くまとめます。

まず男女では女子の方が近視になりやすいようです。

そして眼軸長の延長は止められませんが、水晶体の厚み変化である程度は近視の進行を抑制することができるようです。

 

この【水晶体の厚みで眼軸の延長に対応する】は京阪視力回復アカデミーの視力回復トレーニングの考えと一緒です。

水晶体が成長により自然と薄くなるのを、トレーニングによって更に強化していく。

これをしっかり行なっていくことが大事と、改めて思いました。

 

 

参照ページ:

文部科学省HP 「令和3年度 児童生徒の近視実態調査 調査報告書」※PDFが開きます

 

関連ページ:

 学校保健統計調査から読み取る近年の視力低下傾向

 
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