幼児の強い遠視は要注意!!

病気やケガを除いた日本人の視力低下の原因では、圧倒的1位なのは近視です。

遠視の割合はハッキリしたデータは見当たりませんでしたが、我々の体感では全体の1割~2割弱、という印象です。

軽い遠視は正視とあまり変わらないので問題ありませんが、強度の遠視は近視とはまた別の問題があります。

 

特に就学前の子供の強い遠視は、対応が遅れるとその子の一生に関わる重大な支障が出てしまいます。

今回はそんな遠視のお話です。

 

 

◇『弱視』の恐れがある◇

「遠視は遠くは見えるけど近くが見えにくい」思っている方がいますが、これは軽度な遠視の場合で強度遠視は別。

そもそも遠視というのは、ピント合わせをしない状態では焦点が眼球の後方にずれてしまいます。(下記画像参照)

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軽度の遠視ならば自力でピントの補正ができますが、強度の遠視だと遠くもピントが合わせられませんので、【近くも遠くもどちらも見えない】という状態になってしまいます。

これが遠視の最大の問題。

 

生まれつき遠視が強い子供の場合、生後一度も網膜にピントが合うことが無いので、視力の発育不全が発生します。

そのためメガネをかけても正常視力と言われる1.0以上が見えません。

いわゆる「弱視」という状態です。

 

普通の近視でしたら、例えば裸眼は0.1でもメガネをかければ1.0という視力が得られますが、弱視の場合はそれができません。

「裸眼視力0.2でメガネかけても0.3までしか視力が出ない」こんな状態です。

当然これでは生活に大きな支障が出ますので、改善してあげなければいけません。

 

ただ、一般に視力の発育は6歳~8歳くらいがピークと言われています。

その年齢までに適切な処置を施せば弱視は大体完治できるのですが、発見が遅れて弱視がそのまま残ってしまった場合は、それ以降の年齢だと視力を出すのが非常に困難になってしまいます。

大人になってメガネをかけても視力が0.3までしか見えないような場合、運転免許も当然取得できませんし、視力が必要な職業にも就けません。

 

そして弱視はレーシックやICL・オルソケラトロジーといった、外科的な治療法も効果が得られません。

レーシック・ICL・オルソケラトロジーはいずれも、ずれているピントを矯正することで視力を得ますが、弱視はピントが合っていても視力が出ないので、意味がないのです。

ちなみに以前「レーシックを受けに行ったら”弱視だから無理”と断られた」という20歳の方がご相談に来られたことがありました。

 
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◇早期発見が一番◇

弱視の発見が遅れるケースでよく聞くのが、不同視(左右の視力の大きな差がある状態)です。

”右目は正視で左目が強度遠視”というような場合に、両眼でみると右目で問題なく見えるので、左目の遠視に気づかないんですね。

特に視力検査だけで具体的な屈折度を見ていないと、このような見落としは出やすくなります。

こちらでも頻度は高くありませんが「小学校2年生の視力検診で初めて”強度遠視による弱視”がわかった」というようなご相談があります。

 

これを防ぐためには、屈折検査が非常に重要です。

小さい子供さんは視力検査も上手にできないことが多く、正確な視力の把握は結構難しいです。

でも屈折検査ができておけば、強い遠視だとか不同視だとかはザックリわかるハズなので、大きくなるまで弱視が放置されるようなことは避けられます。

個人差はありますが早いと3歳くらいで屈折検査ができる子もいますので、こちらでは通っている子の弟や妹の状態をチェックしたりしています。

 

弱視がわかったら、早急にメガネを作成すること。

そしてメガネを常時かけておくこと。

これがもう一つのポイントです。

 

見えていなくても網膜にピントが合っている状態が、弱視治療の第一歩。

そのために完全矯正のメガネを常にかけておきます。

メガネ無しで弱視の治療は不可能と言っても過言ではありません。

 

たまに「こんな小さい子供にメガネなんてかわいそう」などと言ってメガネをかけさせない人がいますが、弱視が治らない方がよっぽどかわいそうです。

遠視の程度によっては弱視完治後に裸眼視力をしっかり伸ばして、メガネを外せるようになったケースも沢山ありますので、なるべく早めに弱視を治してしまいましょう。

 

子供さんだとメガネを嫌がる子もいますが、それは視力が出てくれば解決します。

視力が出てくれば「メガネをかけた方が見やすい」と本人もわかりますので、自発的にメガネをかけるようになります。

そのためにも早くメガネの視力を伸ばしてあげましょう。

 

 

◇裸眼視力もできるだけ伸ばす◇

眼科さんだと裸眼視力はあまり重要視せず、矯正視力のみ出ればOK!というようなところもありますが、我々は違います。

矯正視力が出るのは最低ライン。

最終目標は裸眼視力を最大限伸ばして、メガネを外せる状況を作ることです。

 

少しでも裸眼視力が伸ばせれば「スポーツする時はメガネ外しても支障がない」みたいなことにもできますが、裸眼視力が低ければそうもいきません。

「メガネかければ見えるんだから裸眼視力は低くても良い」という考えの人もいるようですが、メガネ無しでも見えるならその方が良いに決まっています。

なおかつレンズを通しての見え方と裸眼での見え方は、全く同じではありません。

 

レンズを通すとどうしても映像に歪みが生じます。

近視の場合はモノが小さくなり、遠視の場合はモノが大きくなって見えます。

度数が強ければレンズの中心と端の厚みに差が出て、更に歪みがひどくなってしまいます。

裸眼で見えるなら、それに越したことはないのです。

ただ、裸眼視力のアップは遠視の度数により上限がありますので、皆が1.0を目標と出来るわけではありませんので、そこはご注意ください。

 

色々言いましたが、適正年齢時に適切な処置を施せば、幼児の弱視はかなりの高い可能性で完治できます。

こちらでは近視の回復よりも弱視の回復の方ができているくらいです。

ただ年齢が大きくなるとそうもいかなくなってしまいますので、とにかく弱視とわかったら早急に手を打ってあげてください。

 

 

参照ページ

日本眼科医会HP こどもの遠視

日本弱視斜視学会HP 弱視

 

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