ネットにあふれる視力回復を謳ったアプリや動画。
ちょっとググっただけで山のように出てきます。
皆さんも一度くらいは見たことがあるのではないでしょうか。
しかし、実はこれらのアプリ・動画、本気で視力を回復させたい人や子供の目の心配をしている人は、絶対に見ない方が良いです。
役に立たないどころか、逆に目に悪いものが非常に多く存在しています。
今回はこの視力回復アプリや動画について詳しく解説します。
〇視力回復系アプリ
これはおよそ大きく「視力回復トレーニング系」と「視力測定系」に分かれているようです。
まず「視力回復トレーニング系」では
・3D画像トレーニング・・・立体視による眼筋トレーニング
・ガボールパッチ・・・ガボールパッチという特殊な図形を見ると脳の機能アップ⇒視力回復
・眼球運動トレーニング・・・線や点など動くものを目で追って眼筋トレーニング
これらのアプリが多かったです。
過去にも何度か解説してきましたので、サクッと論破していきますが、
・3D画像トレーニング ⇒
遠くを見た気になってはいるが実は遠くを見ていない。
・ガボールパッチ ⇒
脳の機能が上がるかどうかは不明だが、近くを見れば近視が進行しやすくなる。
・眼球トレーニング ⇒
目で色々追ったところでピント調節の筋肉(毛様体筋)のトレーニングにはならない
という事で、視力回復する可能性もほぼありませんし、むしろ見すぎて目の疲労や更なる視力低下・近視の悪化を招く可能性が高いです。
実際にアプリを使ったコメントに「目の筋肉痛みたいになって良かった!」的なことが書かれてありましたが、それはむしろ残念ながら目が疲れてる状態です。
何度でも言いますが視力を回復させるためには「遠くを見る」事が必須です!
せめてスマホやタブレットから4m以上は離れて見てください。
それならまだ可能性はあります。
そして次に「視力測定系」アプリですが、ほとんどのアプリが手に持ったまま視力測定を行なうタイプでした。(※筆者が見た限りでは一つだけ3m離れて見る物がありました)
そもそも一口に「視力」といっても、実は色々な視力があります。
「遠方視力」「近方視力」「動体視力」「周辺視力」「深視力」などなど。
眼科やメガネ屋さんで行なわれている、一般的な視力検査は「遠方視力」を測定しています。
これは離れたところから細かいものを判別できる能力を見ていますが、スマホやPCで30㎝とかそういう距離では測定できない物。
近い距離で見た場合は「近方視力」の測定となります。
近くを見る時は調節力が必要になりますが、加齢とともに調節力は落ちていき徐々に近くはピントが合わなくなっていきます。
「近方視力」はこの調節力を調べる物なので、視力検査とは少々別物になるのです。
「なら近方視力測定としてなら使えるのでは?」と思った方、残念ですが実はそれも厳しいのです。
「近方視力」は目の屈折状態で大きく変わります。
元々ピントが近くにある近視は高く、逆にピントが遠くにある遠視は低い結果が出やすくなります。
そのため近方視力は基本的に完全矯正のレンズを装用した状態で測定しないと、正確なものにはなりません。
アプリの説明に「この検査は遠方視力ではなく近方視力を調べる物です」といったものは全く見られません。
多分アプリ製作者は遠方視力と近方視力の違いなどは知らないでしょうね。
アプリで「視力1.2!」という結果が出たとしても、通常の検査では全く違う結果になるでしょうから、やる意味が全くないですね。
まあ、遊び程度で行なうなら良いですし、近方視力の確認には良いと思いますが、その場合は必ず完全矯正のレンズをつけて行ないましょう。
〇視力回復系動画
これは大きく「視力回復情報系」と「視力回復トレーニング系」に分かれている印象です。
視力回復トレーニング系は、こちらも3D画像系や線・ボールを目で追うものなどが多いです。
ちょっと変わったものだと回転する画像の中心をじっと見る、というなんとも不思議な、ちょっと酔いそうなものもありました。
これらはアプリの解説と一緒で、「視力を回復させたいなら遠くを見なさいや!」です。
実はこれよりも気になったのが、「視力回復情報系」の方。
あまりお勧めはしませんが、YouTubeで「視力回復」とワード検索してみると、とにかく派手なタイトルばっかり!
「視力回復どころのさわぎじゃない 首をもむだけ」
「視力2.0にする方法」
「一瞬で見やすくなる視力回復エクササイズ」
ざっと見ただけでこんな感じで、もう無法地帯のよう。
視聴回数を増やすために仕方ないのかもしれませんが、さすがにちょっと盛りすぎです。
いわゆる”タイトル詐欺”って感じでしょうか?
また、内容的にもかなり微妙(≒おかしい)ものも多かったです。
こちらでも眼球を上下左右に動かすトレーニングが出てきますし、「”胸鎖乳突筋”をはがすと視力回復する」とか、ちょっと何言ってるかわからない。
「老眼が81%改善!」
「目をすぼめると目の周りの筋肉が緊張して見えづらくなる」
「20秒間耳を引っ張るだけで視力回復!」
「呼吸法で視力回復」
。。。もうキリがないのでこのくらいで・・・。
これらの動画を見て、信じてしまう人がいるのでしょうか???
まさかそんな人、少なくともこのブログを見ていただいている人の中にはいませんよね?
まあ、これらは多少なりともネタ的要素も含んだものもあるでしょう。
しかしもう一つ厄介なのが、例えば「2.0視力回復」とか「一生見える老眼トレーニング」「1日10秒で視力アップ」といった、劇的な効果を謳っている(ように見える)もの。
これ広告関連では完全にアウトな表現です。
まあYouTubeは広告ではないですけども、しかし見ている人たちに誤解を与えるようなものはどうかと思います。
視力2.0は正視の人でも見えないことが多いですし、老眼は老化現象ですからトレーニングで何とかなるものではありません。
「1日10秒で視力アップ」そんな簡単にいくなら苦労しませんよ・・・。
しかもこの中には眼科医を名乗って動画を出しているものもあります。
この数年の新型コロナの影響で「医者であっても間違ったことを言う人がいる」という事が目に付くようになりました。
悪い言い方をすれば、金もうけのために間違った知識を与えるツールに動画を出している可能性もあるかもしれません(もしかしたら本当は眼科医ではないかもしれませんが)。
少なくとも医師が病気な状態の治療・回復に、オーバーな表現を使うのは倫理に反すると思います。
「うちの病院ではガン患者は99%治ります!」何て言って良い訳ないですよね?
一般の人の中には医者とかいわゆる権威のある方には弱い人がいます。
そうした方が間違った知識を与えられてしまわないか、非常に心配ですね。
まとめです。
視力回復系のアプリ・動画どちらにしても、現状かなり無法地帯です。
正しい内容が10%もないような状態と見て良いような状況でした。
ヒマつぶしやツッコミ目的で遊びで見るなら良いですが、本気で視力を回復させたいという人は接待に見ない方が良いです。
特に素直な人や目上の人などに弱い人は絶対やめときなさい!
遊びで見る場合でも、長時間見て目を悪くさせてしまう恐れがありますので、見るならほどほどにしときましょうね。
しかし、この内容を信じるか信じないかは、あなた次第です・・・(懐かしい)。
もし本気で視力回復や視力低下予防をやりたい!という人は、一度「視力回復見込みチェック」を受けて見ませんか?
目の状態を見た上で「0.01から1.0まで回復できますよ!」とかそんなのではない、まっとうな視力回復の可能性をご案内いたします。
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ご希望の方は
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