以前の記事でもご紹介した、「超音波治療器で白内障治療」の件ですが、いまだに問い合わせがチラホラあります。
「白内障で悩んでいるのですが、超音波治療器が効くとネットで見たんですけど・・・」という感じ。
ハッキリ言ってデタラメですからね!
こちらもしつこく広めていきたいと思います!!
そもそも白内障とは、目の中の「水晶体」というレンズが濁ってしまう病気です。
一度濁ってしまった水晶体は、元の透明な状態に戻すことはできません。
手術で濁った水晶体を取り除き、代わりの眼内レンズを入れるしかないのです。
更には、超音波治療器は目の中にある、ピント調節を行なう筋肉に作用するものです。
水晶体に何らかの作用を及ぼすことは確認されておらず、眼適応超音波治療器のパイオニアである。大日技研株式会社のHPでも、「毛様体筋の調節異常トーヌス(コリ)の緩解、網膜血管径の拡張とそれに伴う脈絡膜の血流の増加による網膜の解像力の増加、眼筋や自律神経の刺激、末梢神経などの機能改善」とされており、水晶体に関しては全くノータッチ。
そのため、超音波治療器で白内障の治療など、出来るわけがないのです。
超音波治療器での白内障治療効果を謳っている(ように見せかけている)のが、MRフタワソニックという機種。
このMRフタワソニックを販売しているのが、えむあーる株式会社と言います。
この会社のサイトを見ると、「超音波治療器の効果」というページには次のように書かれていました。
「(前略)眼の視神経・筋肉等をマイクロマッサージ(細胞レベル)を行います。その結果、近視(仮性近視)の原因と言われている調節異常緊張の状態を緩解(広義的に治癒の方向性へ)させ、視力回復の要素となります。また、視力低下・仮性近視の原因となりうるVDT(パソコン・スマートホン)や読書・自動車の運転等で酷使した眼、そして眼鏡・コンタクトの使用による視力の低下を予防する効果が期待できます。」
水晶体や白内障に関してのくだりは一切なし!
にもかかわらず、白内障の治療ができそうなニュアンスを匂わせるサイト作りを行なっているということは・・・。
あえて誤読を狙っている確信犯とすら疑われるレベルでは。
実はフタワソニックは、別会社(株式会社フタワ)が販売している機種もあります。
でも中身は全く同じもの。
というか、こちらの株式会社フタワの方が製造・販売元で、えむあーる株式会社はただの販売代理店であると思われます。
その株式会社フタワのサイトには、白内障の「は」の字も出てきません。
効能効果は「偽近視の抑制又は緩解」と、いたってシンプルなもの。
これが真実なのでしょう。
最後に繰り返しておきますが、超音波治療器に白内障治療の効果はありません!!
それをお忘れなく!!
参照
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