昔は学校検診では視力検査と一緒に、色覚検査も行われていました。
2003年(平成15年)の学校保健法施行規則から、色覚検査が必須項目から削除され任意検査となったため、20歳未満の人たちはやったことない人の方が多いかもしれません。
こんなやつですね↓
異常がないと数字が見えたり、逆に異常があると数字が見えたり、色々なタイプがあります。
これはあくまでも第一段階というか、これに引っかかった場合は、さらに詳しい検査を行なうこととなりますが、詳細は割愛。
色覚異常がある方の見え方は、滋賀医科大学 眼科学講座のサイトにわかりやすい画像がありますので、興味のある方はどうぞ。
では、色覚異常があると、何が問題なのでしょう?
実は日常生活を送る場合に、色覚異常で問題になることはあまりありません。
それが学校検診で色覚異常検査が必須でなくなった理由の一つでもあります。
ただし、将来希望する職種によっては、色覚異常があると就けない職業があります。
例えばパイロットやCAさん、自衛官など。
このことで、今別の問題が発生しているのです。
昔は色覚異常検査を全員行なっていたため、自分に異常があるかどうかはわかっていました(それが差別やいじめにもつながる恐れもあったそうです)。
しかし今は任意検査のため、自分が色覚異常があるかどうか知らない人も多くおられます。
そうした方が例えばパイロットを志望した場合、色覚異常でパイロットになれない。
元々パイロットの適性がないことがわかっていれば、別の道に進んだことでしょうが、あと少しのところで自分ではどうしようもない理由でパイロットを断念せざるを得ない。
これは本人にとって、かなりのダメージでしょう。
親御さんにしても「どうして正常に生んでやれなかったのか?」と葛藤することも考えられます。
こうしたケースに関しては、色覚異常検査を行なっておいた方が良かったのかもしれません。
だからと言って「学校検診で色覚異常検査を復活させた方が良い!」とまでは思いません。
前述のとおり、一般人には色覚異常はほとんど問題になりませんから。
色彩デザインですら何とかできるそうですからね。
京阪視力回復アカデミーでは、こうしたことも踏まえて一応念のために、色覚異常検査ができるように用意はしています。
ただ、実際に行なったことは、ほとんどありませんけどね。
そして色覚異常の回復も当アカデミーではできませんので、お間違えの無いようにご注意ください。