一昔前までは「20歳を過ぎたら近視は進まない」なんてな事が言われていました。
しかし今は違います。
「20代(30代)までは良かったのに、30代(40代)になってから近視になってしまった!」というケースが出ています。
これの一番の原因は、パソコンとスマホだと思っています。
インターネットとブロードバンドが一般家庭に普及される前は、パソコンは職場でのみ使用する方の方が多かったように記憶しています(個人の感想)。
使い方によっては、通信費がえげつない金額になる時代でもありました・・・。
そのため学生の時は視力が良かったのに、仕事でパソコンの使用により、そこから視力が悪くなり始めた!というケースが増えてきたのです。
そして今度は携帯電話とスマホの登場。
携帯でもありましたが、特に顕著に出たのが「ガラケーからスマホに変えたとたん、視力が下がり始めた」という方々。
一時期は30代・40代の皆様からの、そんなご相談が非常に多かったです。
少々前置きが長くなりましたが、そんな40代での視力低下が発生している方に、ちょっとご注意いただきたいのが、白内障の問題です。
白内障は目の中の遠近ピント調節を行なうレンズ「水晶体」(下図参照)が濁ってしまい、視力が低下する眼病です。
一番多いのが加齢によるもので、早い方だと40代から、50代で約35~50%・60代で約60~80%・80代だとほぼ100%の方に程度の差こそあれ、白内障の症状が見られるそうです。
そんな白内障ですが、レンズの濁り方でいくつかの種類に分類されるのですが、その中で知っておいていただきたいのが「核白内障(かくはくないしょう)」というもの。
この核白内障は、レンズの中央部分から濁りが広がっていき、濁りの進行とともに徐々に硬くなっていくと、手術が難しくなってしまいます。
放置すると合併症のリスクも上がるため、早期発見・早期治療が重要なのです。
また、核白内障の進行とともに、一時的に屈折率が変化して近視のような状態になることがあります。
そうすると老眼の症状も少し改善されるため、白内障に気づくのが遅れる場合が出てしまいます。
この場合、当然ながら視力回復トレーニングを行なっても、視力は回復できませんので要注意です。
40代後半で視力が落ちている場合は、近視による低下も考えられますが、この核白内障の可能性も考えられます。
”最近視力が落ちてきたので、メガネの作り替えに行かないとな~”なんて考えている40代以上の方。
もしかしたら白内障の始まりかもしれませんよ!?
念のため検査を行なっておくことをお勧めします。
参照